妊娠のこと

バースプラン

バースプランはもう、お産の世界では一般的になってきたこととおもいます。

この言葉がイギリスから入ってきたころは病院側の抵抗が少なからずありましたが、(今から約10年くらい前のことですね)今は、多くの病院が採用しています。学会の研究テーマにも以前は多くあげられていましたが、次第に少なくなってきているようです。

さて、このバースプラン。書けといわれると、非常に難しいと私は思うのです。

形式としては病院側が用意した選択肢(たいていは2肢選択が多い)に妊婦さんがチェックをしていく方式、妊婦さんが自分の言葉で書く自由記載方式、などさまざまあり、どちらがより、妊婦さんの自由な意思を尊重するかというと、私は後者であると考えます。選択式はすでに、答えがでているのですよね。そこに、妊婦さんの生の声が反映されるかというと、よほど、助産師外来などでじっくりと話を聞かない限り、困難のように思います。

では、自由記載がいいのかというとこれが前述のとおり難しいと思うのです。お産のことを詳しく知っている方なら、書けます。でも、何もしらない人に自由に書けというのは無理な話だと思います。だからこそ、自分なりに勉強するわけですが、したいことを羅列するだけでは、目標のバースプランに沿っていかないことも出てくるわけです。

たとえば、「時間ができるだけ短いお産がしたい」とプランにあげていても、22kgも体重が増えた、となると、ちょっとこれは無理難題。プランはあげっぱなしにするのではなく、それに向かって、多少の努力は必要になってくると思うのです。私たちは神様ではないので、すべての望みを思い通りでできる力はもっていません。産むお母さんとの共同作業になるのです。

バースプランはただ書くだけではないと思っています。書く前にたくさんのことを考えなくてはなりません。「お産って何?、どんなことをされるの?私はお産のときに何を求めているの?満足なお産って何?お産が満足なら、その先には何が待っているの?」など・・・たくさんのことを書くことよりも、書く前に考えることに意義があると私は思います。

ですが、医療者側はどうでしょうか?流行にように使われているのですが、バースプランを「提出してもらう」ということがルーチン化していないか危惧します。出してもらって、はい、おしまい、ということは起こっていないかどうか。ないことを祈りたいです。今、産科の世界では「安楽なお産」が求められています。バースプランを提出してもらうことで、なぜか安心します。それは、「産婦さんが満足なお産というのはこういうことなんだ」ということが目に見えるから、それが達成されたときに安心できるのでしょう。

バースプランは使い方次第。そのように思います。せっかく、これからお母さんになる妊婦さんが、一生懸命考えてくれたプランです。その思いを私たちは受け止めていかなければならないと思います。

産まされるお産から産むお産へ

お産が女性の一生において1回から2回という貴重な体験となり、その体験がその女性の今後を左右するといっても過言ではありません。だからこそ、お産に対する考え方、お産のあり方を大事にしなければならなくなっているのです。

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体重増加を抑える方法

PCの不調でご無沙汰しておりました。もう、2月です。

うちの病院は2月の分娩件数が多く、そろそろ、お産ラッシュでてんてこまいになりつつあります。この少子化に珍しいことです。

ところで、妊娠となると、ほとんどの方が気になるのが体重増加。うちの病院の助産師外来でも、必ず、妊娠初期に目標の体重増加ラインを設定します。つわりが終わってから言われてもおそいですもんねぇ。

一般的には8kgが理想といわれていますが、私の考えでは体重増加を一律化するのはおかしいと思っています。妊娠前にものすごいやせ気味の方と太り気味のかたでは同じ8kgでも全然意味合いが違います。

いずれにしても、体重コントロールは多くの方には必要です。体重コントロールしないと確実に増えすぎます。それが1~2㎏な問題ないのですが、22㎏増となると話は別です。産道にお肉がつきます。難産になります。弛緩出血の原因になります。産後も体重は減りません。そこで、体重コントロール。

1.間食はしない

2.夜9時以降は食べない。妊娠中は夫の帰りを待たずに食べてしまうこと。

3.適度な運動

4.脂分をなるべく減らすこと

などが一般的でしょうか。

でも、でも、太るときは太るのです。(それは私。わたくし、妊娠中11㎏太りました。BMI上ではOKの範囲で解釈していたのですが、主治医には注意されました)水しか飲まなくても太るのです。きゅうりしか食べてなくても太るのです。

そこで、最終手段。今、新書で話題になっている某書籍にもありますが、

食べたものをすべて記入する

これは効きます。すべてのものを記入することで自分はどれほど、ちょこちょこ食べていたことに気がつきます。(私も同様でした)太るのは食べすぎもありますが、ちょこちょこしらないうちに食べるというのもあるのですよね。

食べてないのにおかしいなぁと思われている妊婦さん、食事日記をつけてみてください。

食べる量のみならず、味付けなども見えてきます。

でも、あまり、がちがちにならないでくださいね。食べすぎたら、次の日からがんばればいいのですから。

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生まれる命,亡くなる命

みなさま,あけましておめでとうございます。

今年から,このブログの本格始動を思っております。内容ももっと充実できたらいいなぁ,と思っております。

産科に勤める人間は他の科の人からみると,喜びの場にいるらしいです。「いいよね,毎日,おめでとうの世界だから」とよく言われます。

確かに,ほとんどの場合は喜びの場です。喜びの場に一緒にいさせていただけることに感謝します。

でも,ひとたび,不幸がおこると,これほど不幸なことはないのではないかと思います。無事に生まれる,無事に産むと思っていた,命がなくなるわけですから,その影響力ははかりしれません。

また,みんなに祝福されて生まれる命がある一方,ひっそりとなくなる命もあります。

私にとってはどちらのケアも大事な仕事です。でも,なくならざるをえなかった命とみるとなんとも悲しい気持ちになります。この間の勤務がそうでした。人の体ができているのです。その命を抱えて箱におさめながら,天国で神様に見守られながらゆっくり,また,次に生まれてくることを祈りました。

そのあと,新しい命が生まれました。元気一杯になく赤ちゃんをみて,希望を与えられました。これから,家族に支えられながら,幸せにそだって欲しいです。

やっぱり,私はこの仕事が大好きです。そのために,不幸な出来事が起こらないように最大限の努力をしていきたいです。産科の将来は今のところ,闇の中です。でも,いつかその闇を晴らすことが出来るように,私に与えられた仕事をしていきたいと思います。

すこしでも,皆様に役立つ情報を提供できたら,と思います。

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妊婦健康診査

妊娠したら,妊婦健康診査を受けなければなりません。

母子保健法に定められている通りですが,義務はありません。ですが,これ,受けないと大変なことになるかもしれないのです。

無事にお産がむかえられるかどうかはこの妊婦健康診査にかかっているといっても過言ではありません。さらっとしかみていないように思われる妊婦健診ですが,それで,異常な徴候がないかをみていっているわけです。

この健診を受けないと,お産の時に実は妊娠高血圧症候群だったとか,ベビーがとても小さかったとか,様々な異常がそのときに分かることになります。予測されていることだったら,医療者側はそれなりに準備できます。ですが,突然,お産にこられて,妊婦健診もうけておられないとなると,産婦さんのもつリスクはとても高くなります。

妊娠,分娩は生理的現象です。でも,正常と異常の狭間にあることもあります。そして,異常の範疇になってしまうこともあります。なので,毎回の妊婦健康診査が大切になってきます。

ただ,金額的に高いのがネックです。でも,お金に代えられない自分やベビーの命があるのです。

不況なので,妊婦健康診査をなかなか受けづらい状況にあり,受けずにお産にこられる方も現実には増えてきています。

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妊娠したかも?

あら,今月こないわね・・・?という疑問から「妊娠したかも」と思う方がほとんどだと思います。

無条件にうれしい人,ちょっと事情があって複雑な人。困ったと思う人。いろいろな人がいます。

妊娠すると,結構早い段階で体に症状が表れます。つわりはまだ,子どもが超音波で心拍が確認されていない時期でも起こったりします。私もそうでした。

妊娠初期はしんどいです。なんせ,つわりがしんどいです。吐くつわりもあれば,やたらに眠いつわり。空腹になると吐き気がするつわり。人がお腹の中で成長するということの大変さを予測させられます。

そんな時,「お母さんになるのに,そんなにしんどいと言っていてはだめ」とか,「母親失格だわ」と自責する方がいます。

結論から言うと,「いいお母さんでいなければ」という思いが強いほど,つわりも重くなる傾向があります。つわりの明確な原因は分かっていませんが,理想と現実のギャップ(アンビバレントな感情といいます)が大きければ大きいほど,つわりはひどくなる傾向にあります。なので,逆に「私は(もしくは私の子は)どうでもいいのよ」と思う方はそれほど理想と現実のギャップはないので,つわりはひどくないことがあります。

つわりがひどすぎると,「妊娠しなければよかった」と思う方も現実にはいらっしゃいます。そして,そんなことを考えたご自分を責めてしまいます。でも,自分の体がしんどいときは仕方ないのです。無理に自分の思いを奮い立たせる必要はないと考えています。自分の体のしんどさがなくなったときに自然にお腹の赤ちゃんに向かいます。

今,辛い思いをされている方,そして,過去にそんなことを思ってしまったと責めている方,自分に優しくなってください。ご自分がしんどくなくなれば,赤ちゃんに向き合うことが出来ます。しんどいときは自分ケアに努めて下さい。

本当はしんどくない妊娠がいいのですけどね。

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