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2008年4月に作成された記事

第2子以降の出産

さて、前回の続きです。

最近は夫の立会い出産はほとんどの方がされています。最初は予定がなくても陣痛で苦しむ妻を見て、腰をさすったりしていたら、「もう、一緒に入ります」という流れになることもよくあります。それでいいのだと思います。立会い出産は出産を見るだけではないのですから。

増えてきているのは上のお子さんも出産場面に立ち会うことです。

「出産するところを見せて子どもは怖がらない?」という質問を受けることはよくあります。一言で言えば、そのときの状況による、です。

お母さんがいつもと違う(大声を上げている、泣いているなど)と子どもさんは戸惑われると思います。子どもさんにとってのお母さんは落ち着いていて、泣いたりしない自分たちを守ってくれる存在だと感じていると思います。日常的にお母さんが叫んだり、泣いたりしているのなら別ですが・・・そのお母さんがいつもと違うと、「大事なお母さんが何かに苦しめられている。ここは安全な場所なの?」という不安を感じることがあるかと思います。

あとは分娩室の構造。手術室みたいで、分娩介助者がものすごくものものしいところであれば、それは、お子さんにとって怖いと思います。病院の処置室にいくと、おびえますよね。そのような感じです。

私の勤める病院は機材はすべて見えないところにありますし、見た目にあまりものものしくならないようにしています。音楽をかけたり・・・

上のお子さんの立会いだと、お母さんは上のお子さんのことも期にかけながらお産をするので、気が散ると思われるかもしれませんが、案外、そのほうが冷静に対処されているように思います。そして、お子さんは興味津々です。「あれ、何?これ、何?今、何しているの?」と聞いてくることもあります。私たちは、お子さんにもお産の中に入ってほしいので、いろいろと答えます。お子さんにも今の状況をお伝えします。「あかちゃんの髪の毛がでてきたよ」「頭が出てきたよ」「もうすぐ生まれるから、ちゃんと見ててね」など。

うまれた赤ちゃんが血まみれで怖がるのではないか、という質問もありますが、きほんてきに赤ちゃんはほとんど血液は付着しません。付着しても、すぐに体を拭きますのでそこは安心してください。

また、小さな子どもに出産シーンを見せるのは、子どもの発育上よくないのではないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、これこそ、親のできる最大の「命の教育」だと思います。親ががんばって新しい命を産む、それが自分のときもお母さんががんばってくれたんだ、といつまでもおもってくれることと思います。あまり、「どこから生まれるの~」という質問は受けたことがありません。そんな興味よりも「赤ちゃんがもうすぐ、生まれる」ということがとても不思議で、わくわくすることなんではないかと思います。

ただ、上のお子さんを立会いさせるときにひとつお願いしたいことがあります。必ず、妊娠中から上のお子さんに新しい家族が増えることを伝えてあげてください。そして、できれば、陣痛が開始したときも少しはそばにいさせてあげてください。いきなり分娩室に入るのはさすがに衝撃はあると思います。

そしてもし、怖がってしまったら・・・そのときは無理をしないでください。実際にみることができなくても、お子さんが落ち着いたときにお母さんがお産の話をしたりすることで、「命が生まれること」の大切さは分かってくれると思います。

施設によっては上のお子さんの立会いは認められていないところもあります。もし、ご夫婦と話をして、家族全員で命を迎えたいという話がでてきましたら、一度、出産する病院で可能かどうか聞いてみてください。

生まれた瞬間の赤ちゃんをみる上のお子さんのまなざしはとてもキラキラしています。赤ちゃんから目を離すことはほとんどありません。

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第2子以降の妊娠

前回の記事で質問がありましたので・・・

第2子以降の妊娠は初めての妊娠とは少し違います。それはすでに子どもがいるということ。子育て真っ最中のおかあさんが妊娠をするわけです。

長くなりそうなので、今回は妊娠期のことだけについて書きたいと思います。

まず、妊娠したら上のお子さんにも必ず伝えてあげてください。たまに、出産するときまできちんとお話されない方がいます。でも、子どもは分かります。なぜ、お母さんがしんどそうにしているのか、おなかにドーン!ってあたると怒られるのか。

何かがいつもと違うことは分かります。そこで、新しく家族が増えることを話していればしてはいけないことと、いいことが分かってきます。分からなければ聞いてもいいと言う安心感を得ることができます。

なんだか分からないけれど怒られる→親の顔色を伺う→情緒不安定になる→新しい家族を受け入れにくくなる、という流れが出来上がることもあります。

上のお子さんにとって(それが第1子だった場合は特に)新しい家族が増えると言うことはある種の危機的状況であるといえます。今まで自分一人のものだったお父さんやお母さんが「なぜか」自分だけをみてくれるわけではなくなった。ある日、お母さんがしばらくいないと思ったら「なんだか分からない、よく泣く小さな人がいた」、どうも、みんなその人がきになるらしい。「だれ?この人?」という混乱に陥ります。「僕(私)だけのもの」がなくなってしまうのですよね。

私の例で恐縮ですが、1例をあげます。

親からみると私自身は第1子にあたりますが、5歳離れて弟が生まれました。親からお姉ちゃんになるということは聞かされていた記憶がありません。おばあちゃんの家に預けられて、父親に連れられて帰ってきたら、家の中の配置がガラッと変っていて、誰だか知らない小さな赤ちゃんがベビーベッドに眠っていてとても大切そうにされている。「ん?」と多少混乱したことを覚えています。まぁ、でも、赤ちゃんはかわいいので、じっと見ていましたが・・・

泣くとうるさいのです。でも、泣くとお母さんが抱っこしてあげている。誰かが家に来るといつもその赤ちゃんの話題になる。私が横から口を出すと「あっちにいっていなさい」と言われる。それで、むしょうに腹が立ち、一度だけ眠っている弟の腕を噛んだことがあります。(ごめん・・・弟よ。いまだに覚えていると言うことは、かなり悪いことをしたと思っているのでしょう)

つまり・・・あまり、妊娠中に家族が増えるということを知らないでいると、上のお子さんは混乱します。それを少しでも防ぐために、妊娠中から、上のお子さんにも赤ちゃんがいるということを実感してもらうようにお母さん方にはお話をしています。

大きくなってきているおなかを一緒に触る、声をかける、胎動を一緒に考えてみるなど・・・赤ちゃん用品の買い物に一緒に行って選ぶのもよいかもしれません。

そして、妊娠中に上のお子さんのおなかの中の赤ちゃんの反応をみることにより、どのような受け入れ具合かを知ることができます。

新しい家族が機能し始める前に上のお子さんのことを事前に知っておくことで、親のかかわりの起動修正は可能です。

難しく考えなくてもいいと思います。特別なことをしなくてもいいと思います。

ただ、上のお子さんと一緒にいる。今までどおりに、みんなで新しい家族が生まれることを待ち望むことでいいのだと思います。

次は出産編を書こうと思います。

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お産で入院のお見舞いについて

お産で入院した場合、初産婦さんならやく6~7日、経産婦さんなら5~6日が一般的な入院期間です。帝王切開の場合は10日~14日。

産んだお母さんも産んでしまえば何もないと思うのか、最近はDSを持ってこられる方をよくお見かけします。

が、入院中は忙しいのです。まず、基本的に赤ちゃんの育児をしていかなければいけません。授乳やおむつ交換はお母さんの仕事です。スタッフは基本的に見守るだけです。(ちなみに、元気な赤ちゃんは看護管理上、お母さんに付属するとみなされるため、看護対象者の数には入りません。)

そして、育児をするためには、数々の指導があります。受けないという選択もあるかとは思いますが、受けないと家に帰ってから困ります。

私の勤務するところでは、授乳の説明、沐浴の見学、沐浴の実施、調乳指導(これは業者さんがします)、退院後の生活の説明があります。これをわずか1週間のうちに受けるのです。その間にご飯を食べたり、シャワーを浴びたり、休んだりをするので、かなり忙しいです。もちろん、DSを悠長にしている暇はほとんどありません。DSをしているのを見たのは、まだ、あまり陣痛がきていなくて、進むのを待っているというお母さんぐらいでしょうか。

そんな生活になります。なので、お見舞いの方がこの間にやってくると、お母さんは休む暇もないことになります。

産後の体はとても疲れています。ここで無理をすると入院中にからだがむくんだり血圧があがったりしますし、出産時に大出血して、貧血になる方もいらっしゃいます。お見舞いに行かれる方はそのあたりを考慮していただきたいのです。手術直後にみんなで押しかけないのと同じです。お産当日、翌日は本当に身近な人のみで、そっとしてあげてほしいとスタッフからみると思います。

本当はベッドに寝た状態でお話したいけど、病気なわけではないから、失礼だし、起きて長時間話をする、親戚や義理の両親が来たので、気を使ってしまうということで、体調をくずされてしまう方を多くみてきました。疲れると、精神的にも疲労してブルーに突入したりします。

喜ばしいことなので赤ちゃんをみたいのは分かります。ですが、まずはお母さんが優先です。お母さんの体を回復するために入院をしています。大人数で押しかけるというのは避けたほうが本当はいいと思います。

産後のお母さんはとても、神経が過敏になっています。面会者の不用意な一言で落ち込むということも多々あります。どうか、面会に行かれる方はそんなお母さんの心身の状態を分かって行ってほしいと願います。

入院の後半部分で疲労困憊しているお母さん方をみて感じた独り言でした。

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産褥うつのこと

マタニティーブルー、もしくは、産後ブルーになる方は結構いらっしゃいます。妊娠、出産後の女性のからだのホルモンバランスは大きく変化します。

そのような急激な変化は精神的にも大きく影響します。なので、妊娠中のお母さん、産後のお母さんが些細なことでピリピリするのはある程度仕方のないことといえます。

それは一過性の変化です。なので、適切な家族や専門職の援助があれば、数日で回復します。

このことは以前の記事にも書いたことと思います。今日は、私のことを書きたいと思います。

私はご存知のとおり助産師です。その私はひどい産後うつの状態になりました。もともと、うつ病を何度か繰り返しており、産褥うつになるおそれは十分にあったのです。それは妊娠中から自分でも理解していました。

私は夫の立会い出産を望んだため、里帰り出産はしませんでした。そして、産後の家事については実の母は仕事の都合上、3日ぐらいしかこれず、誰にも頼ることのできない状況になっていました。でも、なんとか、できると思ったのです。一応知識もあるし・・・

が、知識だけの問題ではないのですよね。みるみるうちにたまる洗濯物。使った食器。完全母乳だったので頻回になく子ども。そして、最悪なことに、知人がまったくいないという環境でした。

夫につらいということを伝えても、何がつらいのかをきちんと言えないのです。なんとなく、でも、かなりつらい、としか。

その状態が2週間ばかり続きました。母乳も出すぎるぐらい出ている。子どももそれほど夜泣きもしないし困っていることもないはずなのに、夕方に授乳するとなぜか泣けてくる。(後ほど、夕方に気分の落ち込みが激しくなるということを知ったのですが)すると、たまっている家事が気になり、自分が何もできないように思う、という悪循環に完全に入ってしまいました。

そして、とうとう、出産して2週間後に私が大泣きして止まらなくなり、さすがにおかしいと思った夫が「実家に帰ったら」と言い出し、急遽実家に帰ることとなりました。

実家に帰ると、落ち着きました。

この出来事を振り返って思うのは私にとっては家事が大きなネックになったということと、近所にまったく知り合いがいなかった、そして、自分が精神的にしんどくなっているということを誰も理解してくれなかったということが産後うつにまで移行した原因だと思っています。

そして、夫は夜勤のある仕事で1週間は夜が不在です。昼は仮眠のため、家事は当然できません。私は夫の援助すら受けられない、たった一人で育児と家事をしていたことになるわけです。

あくまでも私の体験なので、一概にすべての人が当てはまるわけではないということをわかっていただきたいのですが、核家族で、近所に知り合いのいない夫婦の場合、産後うつに移行する可能性は非常に高いといえます。

産後1ヶ月はお母さんは外出はなかなかできません。さらにストレスはたまります。なので、この時期は少々、手抜きをしてください。今は産後のお母さんの家事をしてくれるサービスもあります。

そして、産後はどんな人であっても多少は精神的にナーバスになるということを踏まえて、妊娠中から、パートナーと産後のことについて話し合っておくのもいいかもしれません。というより、必要だと思っています。病院での生活と家での生活はまったく違います。

妊娠中はお産のことで頭がいっぱいになってしまいがちですが、一度は産後の生活について話しあわれたほうがよいと思います。

今は、相談窓口はたくさんあります。産後の保健センターの訪問はぜひ、活用してください。そして、しんどくなったらとりあえず、誰かに助けを求める、それが大事だと思います。思いつかなければ産んだ病院に電話してみてください。話は聞いてもらえると思います。私の失敗は誰にも相談できなかったことだと思います。

育児、家事が女性の仕事ではなく、夫婦ともにすることであるという考えが浸透してくれれば、核家族でも随分違うと思うのですが・・・

そして、助産師である私たちも、産後の生活のことをもっと気にしながら、退院後の生活のお話をしていかなければいけないと考えています。個人により事情は異なりますから。

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