第2子以降の出産
さて、前回の続きです。
最近は夫の立会い出産はほとんどの方がされています。最初は予定がなくても陣痛で苦しむ妻を見て、腰をさすったりしていたら、「もう、一緒に入ります」という流れになることもよくあります。それでいいのだと思います。立会い出産は出産を見るだけではないのですから。
増えてきているのは上のお子さんも出産場面に立ち会うことです。
「出産するところを見せて子どもは怖がらない?」という質問を受けることはよくあります。一言で言えば、そのときの状況による、です。
お母さんがいつもと違う(大声を上げている、泣いているなど)と子どもさんは戸惑われると思います。子どもさんにとってのお母さんは落ち着いていて、泣いたりしない自分たちを守ってくれる存在だと感じていると思います。日常的にお母さんが叫んだり、泣いたりしているのなら別ですが・・・そのお母さんがいつもと違うと、「大事なお母さんが何かに苦しめられている。ここは安全な場所なの?」という不安を感じることがあるかと思います。
あとは分娩室の構造。手術室みたいで、分娩介助者がものすごくものものしいところであれば、それは、お子さんにとって怖いと思います。病院の処置室にいくと、おびえますよね。そのような感じです。
私の勤める病院は機材はすべて見えないところにありますし、見た目にあまりものものしくならないようにしています。音楽をかけたり・・・
上のお子さんの立会いだと、お母さんは上のお子さんのことも期にかけながらお産をするので、気が散ると思われるかもしれませんが、案外、そのほうが冷静に対処されているように思います。そして、お子さんは興味津々です。「あれ、何?これ、何?今、何しているの?」と聞いてくることもあります。私たちは、お子さんにもお産の中に入ってほしいので、いろいろと答えます。お子さんにも今の状況をお伝えします。「あかちゃんの髪の毛がでてきたよ」「頭が出てきたよ」「もうすぐ生まれるから、ちゃんと見ててね」など。
うまれた赤ちゃんが血まみれで怖がるのではないか、という質問もありますが、きほんてきに赤ちゃんはほとんど血液は付着しません。付着しても、すぐに体を拭きますのでそこは安心してください。
また、小さな子どもに出産シーンを見せるのは、子どもの発育上よくないのではないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、これこそ、親のできる最大の「命の教育」だと思います。親ががんばって新しい命を産む、それが自分のときもお母さんががんばってくれたんだ、といつまでもおもってくれることと思います。あまり、「どこから生まれるの~」という質問は受けたことがありません。そんな興味よりも「赤ちゃんがもうすぐ、生まれる」ということがとても不思議で、わくわくすることなんではないかと思います。
ただ、上のお子さんを立会いさせるときにひとつお願いしたいことがあります。必ず、妊娠中から上のお子さんに新しい家族が増えることを伝えてあげてください。そして、できれば、陣痛が開始したときも少しはそばにいさせてあげてください。いきなり分娩室に入るのはさすがに衝撃はあると思います。
そしてもし、怖がってしまったら・・・そのときは無理をしないでください。実際にみることができなくても、お子さんが落ち着いたときにお母さんがお産の話をしたりすることで、「命が生まれること」の大切さは分かってくれると思います。
施設によっては上のお子さんの立会いは認められていないところもあります。もし、ご夫婦と話をして、家族全員で命を迎えたいという話がでてきましたら、一度、出産する病院で可能かどうか聞いてみてください。
生まれた瞬間の赤ちゃんをみる上のお子さんのまなざしはとてもキラキラしています。赤ちゃんから目を離すことはほとんどありません。
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